狭帯域光観察(narrow-band imaging ; NBI)を拡大内視鏡観察に併用すると,
顕微鏡レベルの様々な解剖学的構造が視覚化できる.
拡大内視鏡により視覚化される解剖学的構造を,
微小血管構築像〔microvascular pattern ; V(vascular patternを参照)〕と
表面微細構造〔microsurface pattern ; S(surface patternを参照)〕に分けて解析し,
一定の診断規準に照らし合わせて診断する診断体系をVS(vessel plus surface)classification systemと称する1)2).
癌・非癌を鑑別するためのVS classification systemは,VとSそれぞれについて,
regular(整)/irregular(不整)/absent(視認できない)と分類する(Fig. 1).
そして,これらの所見を統合し,下記の診断規準に基づいて,癌・非癌の診断をする.
VS classification systemを用いる癌・非癌の診断規準は,
下記の (1) または,(2) を満たす場合を癌と診断し,それ以外を非癌と診断する3)~5).